襖を自分で張り替えることの一番のメリットは、費用を抑えられることです。業者に依頼すると1枚あたり5,000円~1万円程度の費用がかかりますが、DIYなら材料費だけで済み、1枚あたり500円~1,500円程度でできることも。また、自分の好みに合った襖紙を選べるので、和室の雰囲気を一新できます。この記事では、初めて挑戦する方でも安心して取り組めるよう、具体的な手順や失敗しないためのポイントを紹介していきます。
襖の張り替えDIYのよくある失敗例
襖の張り替えは、一見簡単そうに見えますが、慣れていない方は意外と失敗しがちです。ここでは、特に多い失敗例とその対策方法を紹介します。
1. 襖紙のサイズを間違える
原因:測り方のミスや余裕を持たせずにカットすること
襖紙のサイズが小さすぎると、継ぎ目が目立ったり、はみ出た部分を無理に引っ張ろうとして紙が破れたりします。逆に、大きすぎると余分な部分がしわになり、見栄えが悪くなります。
対策方法:
襖を測る際は、必ず襖の高さと幅に5cmほどの余裕を持たせてカットすること。これにより、貼り付け時に調整がしやすくなり、余分な部分は後からカッターで綺麗に仕上げることができます。
2. 貼り付け時にしわや空気が入る
原因:一気に貼ろうとすること、のりを塗りすぎること
襖紙を貼り付ける際に、しわや空気が入ると見た目が悪くなるだけでなく、仕上がりが劣化しやすくなります。特に、一気に紙を貼ろうとするとしわができやすいです。また、のりを多く塗りすぎると、乾いたときに縮んで波打つことも。
対策方法:
貼り始めは、中央から外側に向かって空気を逃がすように、ヘラやローラーを使って少しずつ貼り付けること。また、のりは均等に薄く塗るのがポイント。少しずつ貼っていくことで、しわや空気を防げます。
3. 貼り付け後に紙が浮いてしまう
原因:のりの量が少なすぎる、または不均一
襖紙を貼り終わったあと、部分的に紙が浮いてしまうことがあります。これは、のりの量が少なすぎたり、特定の部分にだけのりをつけた場合に起こります。特に角や端の部分は浮きやすいので注意が必要です。
対策方法:
のりを塗る際は、端の部分に特に注意して、均一に塗ることが大切です。端を丁寧に仕上げることで、紙の浮き上がりを防ぎ、しっかりと接着させることができます。
4. 古い襖紙を剥がさずにそのまま新しい紙を貼る
原因:剥がす手間を省こうとすること
古い襖紙を剥がさずにそのまま新しい紙を貼ると、重ね貼りになり、しわや浮きが出やすくなります。また、元の紙が劣化していると、接着が弱く、すぐにはがれてしまうこともあります。
対策方法:
必ず古い紙はすべて剥がしてから、新しい襖紙を貼りましょう。剥がす際に紙がちぎれやすい場合は、濡らした布を当てて湿らせてから作業すると、簡単に剥がせます。
5. 完成後のメンテナンス不足で襖が反ってしまう
原因:乾燥や湿気の管理不足
襖を貼り替えた直後は、紙が完全に定着するまで少し時間がかかります。その間に直射日光を当てすぎたり、湿気の多い場所に置いてしまうと、襖が反ったり、しわが寄る原因になります。
対策方法:
貼り替えた直後は、風通しの良い場所に置き、直射日光を避けるようにしましょう。特に梅雨時期や湿度が高い日は、窓を開けて換気を行うことで、襖紙が安定しやすくなります。
必要な道具リストと選び方
襖張り替えに必要な道具は次の通りです。
- 襖紙:お好みのデザインを選ぶ。柄物や無地など、部屋の雰囲気に合ったものを。
- 襖用のり:専用のりを使用すると仕上がりが美しく、はがれにくい。
- カッター:切れ味が良いものを選び、刃はこまめに交換する。
- ヘラ(またはローラー):しわを伸ばしながら貼り付けるために必須。
DIY張り替え手順:初心者でも安心の流れ
- 古い襖紙を丁寧に剥がす
まず、古い襖紙を剥がします。この時、濡れた布を当てて少し湿らせておくと剥がしやすくなります。 - 新しい襖紙をカットする
次に、新しい襖紙を5cmほど余裕を持たせてカットしましょう。 - のりを塗り、中央から外側へ貼り付ける
のりを少量ずつ塗り、中央から外側へ空気を逃がすように貼っていきます。しわができないように注意しながらゆっくりと。 - 余分な部分をカットし、仕上げる
最後に、はみ出た部分をカッターで丁寧にカットして完成です。
よくある質問【Q&A】
Q1. 襖紙の選び方がわかりません。どんなデザインが人気ですか?
A1. 現在の人気は「和モダン」なデザインです。無地や淡い色合いの襖紙を選ぶと、洋風の家具とも調和しやすいです。また、柄物を選ぶ際は、部屋の他の要素(床や壁紙)と合わせると統一感が生まれます。
Q2. 初心者でもできる簡単な襖張り替え方法を教えてください。
A2. はじめての方は、最初から本格的な襖紙を選ぶよりも、練習用に100均の襖紙を使うのがおすすめです。慣れてきたら、こだわりのデザインに挑戦すると失敗が少なくなります。
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